チームワークでは、画期的な方法でプロジェクトの作業を共同で進めることができます。チームワークはクライアント/サーバーアーキテクチャをベースにしており、最大限のフレキシビリティ、速度、およびデータ保護が確保されるようデザインされているので、チームが世界中に展開されている場合でも、大規模なプロジェクトに共同して取り組むことができます。
建築設計の作業では、数人のユーザーとチームが 1 つのプロジェクトで効率的に共同作業できることが基本的に必要となります。ArchiCAD では、ホットリンクモジュールやチームワークなどの機能により、設計担当者のこのようなニーズを最初から満たしています。
今日では、プロジェクトチーム間の効率的な共同作業が以前にも増して重要になってきています。プロジェクトの規模は拡大し、チームは地理的に離れており時差が生じることが多くなっています。ユーザーのチーム自体も、プロジェクトが別のフェーズに進むにつれて変化します。
ArchiCAD のチームワークはこの変化するニーズを満たすように最適化されており、特に現代の多国籍チームの要求を満たすよう設計されています。パフォーマンス、データ保護、ワークフローの革新技術により、BIMモデルの効率と調整機能をチームで最大限に活用できるようになっています。
次の表では、ArchiCAD 17のチームワークの主要機能を記載し、ArchiCAD 12以前のバージョンのチームワークの動作方法と比較しています。
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機能 |
ArchiCAD 12 |
ArchiCAD 17 |
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要素を確保 |
プロジェクトの物理領域または論理領域を確保して要素を確保 サインイン時に確保 要素の作成はこの領域に制限 各ユーザーが自分の項目を確保 |
選択か条件により、既存要素を個別に確保 必要に応じていつでも確保可能 新しい要素やデータの作成に確保は不要 任意のユーザーに要素を割り当て |
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その他のプロジェクトデータを確保 |
チームリーダーが排他的アクセスで実行可能 |
許可されたユーザーが必要に応じていつでも確保 |
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要素の解放 |
作業領域の変更時、またはサインアウト時に発生 |
ユーザーがいつでも必要に応じて解放 |
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確保状態のフィードバック |
送受信時に更新 |
常に最新(ユーザーがオンラインである場合) 一目でわかるようにするための色分け |
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所有権の干渉 |
処理されない |
「要求」機能により、データが必要であることを知らせる |
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送信/受信 |
プロジェクト全体のダウンロードとアップロードをサーバーに対して実行 |
前回の送信または受信以降に修正されたデータのみをダウンロード/アップロード |
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チームコミュニケーション |
ArchiCADのマークアップ機能を使用 |
マークアップに加えて、簡単な内蔵メッセージシステムを使用 |
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プロジェクト管理 |
ユーザーがプロジェクトごとに個別に定義 チームワークの役割を事前定義 |
全てのプロジェクトにおけるユーザー定義をBIMサーバーで集中登録 各ユーザーの役割はプロジェクトごとに変化 |
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インターネットによる作業 |
LANベースの接続 |
ユーザーはインターネットによって任意のリモートコンピュータからBIMサーバーにアクセス |
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オフライン作業 |
ユーザーがローカルドラフトを保存して管理 |
ローカルコピーを自動的に作成 複数のコンピュータ間での転送用にローカルコピーを「トラベルパック」として保存可能 |