モジュールBIMサーバー

多くの会社では、次のArchiCADバージョンがリリースされた後でも、チームワークプロジェクトが続行されます。つまり、バージョンが異なる複数のArchiCADで、チームワークプロジェクトを実行する場合があります。「モジュールBIMサーバー」を使用すると、単一のサーバーマシンから任意の数のArchiCADバージョン(13以降)でチームワークプロジェクトを実行できます。

モジュールBIMサーバーとは、1つ以上のモジュールを収める単一のサーバーです。これは、1 つ以上の引き出しが付いたタンスや書類整理棚のようなものです。

必要なモジュールはBIMサーバーのインストール時に一緒にインストールされます。

『ArchiCAD 17はじめにお読みください』の「GRAPHISOFT BIMサーバーのインストール」を参照してください。

これまでにBIMサーバーをインストールしたことがないコンピュータにBIMサーバー17をインストールする場合、BIMサーバーモジュール17という1つのモジュールのみが自動的にインストールされます。

ArchiCAD 17にアップグレードする場合、BIMサーバーモジュール17を既存のBIMサーバーにインストールできます。

BIMサーバーの移行」を参照してください。

モジュールサーバーの目的は、同じコンピュータで全バージョンのチームワークプロジェクトのサービスを提供し、インストールされた各モジュールが異なるバージョンのArchiCADに対応したプロジェクトデータを提供することです。

ただし、全てのサーバーモジュールのユーザー、役割、カスタムプロパティ、およびライブラリデータベースは一元管理され、常に同期されます。BIMサーバー内のモジュールの数に関係なく、単一のサーバーマネージャとコントロールセンターのインターフェイスを介して全てのサーバーモジュールから全データを管理します。

目的のバージョンのArchiCADインストールDVDからBIMサーバーをインストールすることで、BIMサーバーモジュールをいつでも任意の順序でインストールできます。各モジュールには個別にホットフィックスを適用できます。特定のサーバーモジュールが不要になった場合は、サーバーマシンからそのモジュールをアンインストールできます。

BIMサーバーモジュールを削除」を参照してください。

Slide26.PNG 

BIMサーバーコントロールセンターはサーバーにインストールされているモジュールを全て一覧表示します。情報ボタンをクリックすると、モジュールごとの詳細データを確認できます。この情報は変更できません。

ControlCenterModules.png 

ModuleInfo.png 

全てのモジュールのサーバーデータを一元化

前述のとおり、モジュールに関係なく、単一のBIMサーバーには全てのプロジェクトで使用されるユーザーデータ、ロール設定(役割設定)、カスタムプロパティ、およびライブラリのデータを一括して保管する場所が1つ存在します。これらのデータは常に同期されています。

BIMサーバーが複数のモジュールで構成されている場合でも、単一のBIMサーバーマネージャのインターフェイスを介して、サーバー上の全てのプロジェクトのデータを修正できます。

サーバーマネージャの[プロジェクト]ページには、モジュールごとにプロジェクトが一覧表示されます。

ProjByModule.png 

また、サーバーのモジュールはサーバーマネージャの[サーバー使用状況]ページに一覧表示されます。

モジュールごとの個別のポート設定

PrefsModules.png 

[BIMサーバー設定]ダイアログボックスには、各モジュールごとのサービスポートが個別に一覧表示されます。これはユーザーインターフェイスの一部であり、ここでモジュール固有のデータを手動で入力することができます。デフォルト設定でも動作しますが、モジュールごとに個別にポートを設定する必要があります。

サーバー設定を変更すると、BIMサーバーコントロールセンターは設定の再設定時に全てのサーバーモジュールをシャットダウンします。

バージョンが異なるArchiCADチームワークプロジェクトを開く/修正する

お使いのBIMサーバーで、モジュールをインストールした全てのバージョンのチームワークプロジェクトを管理できます。

ただし、特定のバージョンのArchiCADでチームワークプロジェクトを開くには、そのバージョンのArchiCADを稼働しておく必要があります(ArchiCAD 14でArchiCAD 13のチームワークプロジェクトを開くことはできません。その逆も同様です)。

BIMサーバーモジュールを削除

特定のバージョン(バージョン 13 など)のチームワークプロジェクトが不要になった場合は、サーバーからモジュール13をアンインストールできます。アンインストールにより、BIMサーバーはバージョン13のプロジェクトをホスティングできなくなります。

[BIM サーバー]フォルダに移動し、モジュール 13 のアンインストールフォルダ(Uninstall.BS.1300)を見つけます。このフォルダで[アンインストール]をクリックします (Windows の場合、[プログラムの追加と削除]からでもBIMサーバーモジュールを削除できます)。