IFC(Industry Foundation Classes)は中立的なファイル形式であり、これを使用して建築部門や設備管理部門のさまざまなCADシステムとその他のシステムの間で情報を交換できます。IFC形式はISOが認定しており、企業の既存の品質保証ポリシーに導入できます。IFCの一部はbuildingSMART(以前のIAI、International Alliance for Interoperability)が開発しました。現在、世界各国に17の支部があり、600社を超える企業が参加しています。
詳細については、http://www.buildingsmart.org/を参照してください。
グラフィソフトは、1996年からbuildingSMART組織の活動に積極的に参加しており、IFC標準をサポートしています。これにより、ArchiCADは建築モデルのコンテキストで他の部門とデータを交換し、建築プロジェクトを全て3Dで進めることができます。建築モデルは、文字どおり数百以上ある他のIFC対応システムにエクスポートすることもできます。
BIM(Building Information Modeling)は、CADソフトウェアの導入以降、建築業界の作業手法において最大の技術革新の1つです。BIMと3Dプロジェクトは同義ではありません。3次元の形状表現はデジタル成果物の一部にすぎません。プロジェクトでは、測量、設備管理、エネルギー計算で使用される計算など、形状以外の情報も使用されます。BIMプロジェクトが成功するための条件は、建築プロセスの全段階を通して、各種ソフトウェアやオペレーティングシステム間でインテリジェントな情報を交換できることです。この相互運用性を実現するには、さまざまなシステムをサポートするオープンスタンダードに準拠した中立的なファイル形式が必要です。IFCを使用すると、各部門間で建築モデルを非常に簡単に同期することができます。
その使いやすいインターフェイスと柔軟なカスタマイズ機能により、ユーザーはIFCデータ交換を介してArchiCADで効率的にデータを交換し、必要な要素のみに作業を集中させ、デザイン開発でのエラーを検出することができます。この章の目的は、ArchiCADユーザーにIFC標準への理解を深め、IFCがArchiCADでどのように機能するのかを知ってもらうことです。