このコマンド([ファイル]→[相互運用性]→[IFC]→[IFCモデルで更新])を実行すると、IFCモデルを使用して現在のプロジェクト内容が更新されます。
ArchicadプロジェクトおよびIFCファイルに共通の要素が含まれる場合、およびIFCデータを使用するプロジェクト要素のデータを追加または変更する場合に、これを使用します。
•エクスポートとインポートの両方で正しい変換設定が使用されているかぎり、IFCプロパティにマップされているエクスポートしたArchicadプロパティが更新されます (Archicad 22以降)。
•「共通の要素」は、ホストプロジェクトとインポートしたIFCモデルの両方に同じGlobalId属性が設定されている要素です。
•「IFCデータ」には、IFC属性、IFCプロパティ、IFC分類参照が含まれます。
このため、このコマンドはプロパティデータに対する変更の追跡および更新用に最適化されています。このコマンドはモデル要素に対する変更の更新には適していません。
コメント:
◦このコマンドを使用したプロパティの更新は、プロパティとタイプマッピングの定義が、エクスポートとインポートの両方で正確に矛盾なく使用されている場合のみ正しく機能します。
◦削除した要素と修正した要素は無視されます。
◦建物形状データ(サイズ、カラー、レイヤー)は更新および変更されません。
◦ロックされたプロジェクト要素のプロパティは更新および修正されません。
更新のワークフロー
1.[ファイル]→[相互運用性]→[IFC]→[IFCモデルで更新]に移動します。
[開く]ダイアログで次の操作を行います。
◦IFCモデルを参照します。
◦適切なインポート用変換設定を選択します。変換設定は、オリジナルのArchicadモデルをIFCにエクスポートした際に使用した設定と類似したプロパティとタイプマッピング設定を使用する必要があります。
2.[開く]をクリックします。
3.表示されるダイアログで、必要に応じて更新オプションを設定します(後述の「更新オプション」を参照)。
4.[OK]をクリックします。
ワークフロー例:エクスポートおよびインポート時のプロパティマッピング
1.Archicadモデルは[ファイル]→[IFCとして保存]コマンドを使用してIFCにエクスポートされます。
Archicad要素はIFCデータと一緒にエクスポートされます。エクスポート用変換設定 - エクスポート用プロパティマッピングプリセットに基づいて(エクスポート用タイプマッピングプリセットにも依存)、ArchicadプロパティがIFCプロパティにマップされます。
2.外部コンサルタントがIFCモデルでプロパティの削除、プロパティの修正、新しいプロパティの追加などの作業を行います。
3.[ファイル]→[相互運用性]→[IFC]→[IFCモデルで更新]を使用して、編集したモデルをArchicadにインポートして戻します。
4.インポート用変換設定 - インポート用プロパティマッピングプリセットのマッピング定義に基づいて、修正された新しいIFCプロパティがArchicadモデルに追加されて更新されます。
•重要:プロパティを既存のArchicadプロパティにマップして戻すには、[Archicadプロパティとしてインポート]オプションを有効にしていることを確認してください。
オプションをチェックして、Archicadモデルで更新するデータを指定します。
注記:これらの更新データオプションは、受け取るIFC属性およびIFC分類参照のみに関係します。プロパティは、エクスポートおよびインポート時の変換設定ベースのプロパティマッピング定義に基づいて更新されます。
•IFCから新規モデル要素に結合
•[IFCから新規に結合]:ホストプロジェクトに存在しないIFC属性とIFC分類参照は、共通の要素に追加されます。
•[IFCで修正された場合に既存を上書き]:共通要素の場合、プロジェクトデータは結合するIFCファイルの対応するデータ値によって変更されます。対応するデータ:属性と分類参照が同じ名前を持つ必要があります。
注記:これは完全な上書き処理です。つまり、同じ名前を持つデータ項目の全ての値が変更されます。
•[IFCで欠落している場合に既存を削除]:共通要素の場合、結合するIFCファイルに存在しないプロジェクトデータを削除します。