ツール設定ダイアログボックスは、[ツールボックス]、[情報ボックス]パレット、またはコンテキストメニューから表示できます。ダイアログボックスには、各ツールで描画する要素の表示およびパラメータを定義する一連の設定が表示されます。
ツールの設定ダイアログボックスを開くには、次の方法があります。
•[ツールボックス]でそのツールのアイコンをダブルクリック
•[情報ボックス]でそのツールのアイコンをクリック
•要素を選択した状態で、[編集]→[要素設定]→[ツールの設定]を選択
•要素を右マウスボタンでクリック(Mac:Ctrlキー)し、表示されるコンテキストメニューから[選択した(ツール)の設定]コマンドを選択
ダイアログボックスのタイトルバーには、デフォルトの設定か選択した要素の設定のいずれであるかが表示されます。
各ツール設定ダイアログボックスの右側に表示される情報は、現在の設定のステータスをボックスで知らせます。
•[デフォルト]:この設定は新規要素のデフォルトとして使用されます。
•[選択]:この設定は現在選択されている要素に適用されます(選択されている要素の数が表示されます)。
•[編集可能]:選択されていて、かつ編集が可能な要素の数が表示されます。
(カメラを除く)全てのツール設定ダイアログボックスの左上隅にある[お気に入り]ボタンを押すと、そのツールだけに保存されているお気に入り設定のリストが開きます。
このボタンをクリックすると、[お気に入りを適用]ダイアログボックスが開きます。目的のお気に入りを選択して、[適用]をクリックしてください。
ArchiCADには、ツールごとに事前に定義されたお気に入り設定があります。また、個別のお気に入りも定義できます。
詳細は、「お気に入り」を参照してください。
各ツールの設定は複数のパネルに構成され、パネルのキャプションをクリックすることで、個別に開いたり、閉じたりできます。[オプション]→[作業環境]→[ツール設定ダイアログボックス]で、必要に応じて、パネルを表示するか隠すかも選択できます。
「[ツール設定]ダイアログボックスのカスタマイズ」を参照してください。
新規のパネルを開くと、表示されているパネルが自動的に閉じることがあります。また、ダイアログボックスがパネルでいっぱいになったり大きくなりすぎたりしないように、ダイアログボックスが画面の上方に移動することがあります。この自動機能をオフにするには、[オプション] →[作業環境]→[ダイアログボックスとパレット]にあるチェックボックスで設定します。
詳細については、「ダイアログボックスとパレット」を参照してください。
キーボードショートカットを使用すると、ツール設定ダイアログボックス内を簡単に移動できます。
•特定のパネル内で展開可能な設定グループを開いたり閉じたりするには、右矢印キーと左矢印キーを使用します。
•特定のパネル内である設定フィールドから次の設定フィールドに移動するには、上矢印キーと下矢印キーを使用します。
•次のフィールドに移動すると、編集フィールドは既に強調表示されているので、値を直接入力できます。
•現在のフィールドのチェックボックスを有効/無効にするには、スペースバーを使用します。
•矢印アイコンで示されたポップアップメニュー(塗りつぶし種類やペンカラーの選択など)を開くには、Altキーを押しながら下矢印を押します。ポップアップメニューを閉じるには、ESCキーを押します。
•特定のパネル内で設定リストを終了するには、TABキーを押します。
•次のパネルまたはコントロールにジャンプするには、TABキーを押します。前のパネルまたはコントロールにジャンプするには、Shift + TABキーを押します。
ツールの設定ダイアログボックスの一番下には、現在選択されているレイヤーがドロップダウンリストで表示されます。要素の現在のレイヤーを変更するには、このポップアップメニューから別のレイヤーを選択します。
詳細は、「レイヤー」を参照してください。
このパネルでは、計算での現在のツールの処理を制御します。デフォルトでは、これは表示されません。作業環境の[ツール設定ダイアログボックス]セクションを使用して、全てのデザインツールおよびドキュメントツールに対してこのパネルを有効にします。
計算機能についての詳細は、「計算」と ArchiCAD 19/Documentation の『計算ガイド』PDFを参照してください。
•[条件別特性のリンク]:このコントロールを使用して、特性オブジェクトを計算のために要素にリンクできます。
•[個別]ボックスをチェックして、強化された補強材などの追加情報を選択した項目に割り当てたり、または標準の基準とまったく異なる割り当てを作成します。[選択]ボタンが有効になります。このボックスは、この要素に単一の特性オブジェクトをリンクするのに使用します(複数の特性オブジェクトをリンクする場合は、[条件別]オプションを使用します)。
注記:[レイアウト設定]には、さまざまなオプションを含む同様のパネルがあります。
詳細は、「[タグとカテゴリ]パネル(レイアウト設定)」を参照してください。
[ID]:このボックスにIDを入力すると、この要素が数量計算でトラッキングされます。
[ID] フィールドは、リストビューで要素を識別し、グループ化する役割を果たします。文字はどれでも使用できます。
このIDの中で数字が使われていると、[オプション]→[作業環境]→[追加オプション]ダイアログボックスで[新規要素IDを各新規要素に割り当て]チェックボックスが有効になっている場合には、要素を作成するごとにその数値に1が自動的に加算されます。新規の要素には、それぞれ固有のIDが設定されます。
要素を複製または連続コピーした場合、作成された要素のIDは元の要素のIDと同じです。
プロジェクトに要素を貼り付けた場合、要素のIDが重複する可能性があります。ArchiCADでは自動的に重複を解消する処理は行いません。重複するIDの付け替えは、ユーザー側で行ってください。
IDは、要素の作成前と複数の既存要素の選択後のいずれにおいても、[ドキュメント]→[一覧表とリスト]→[要素IDマネージャー]を使用してカスタマイズできます。
詳細は、「ID管理」を参照してください。
注記:全ての組み立て要素には、自動的に生成される全体的に固有のIDも付与されます。このIDは、プロジェクトの存続期間中ずっと変わりません。このIDはラベルやリストで使用できます。
次の3つのコントロールは、全ての組み立て要素に対して使用できます。これを使用すると、要素の機能を正確に定義できるため、他のアプリケーションとのデータ交換時にArchiCADモデルが正確に解釈されます。
詳細については、ArchiCADヘルプの「相互運用性」セクションの「分類」を参照してください。
•[構造機能]:デフォルトオプションは「未定義」です。オプションで、要素を建物の「構造耐力要素」または「非構造耐力要素」部分として定義できます(ArchiCAD 13の「構造設定」アドオンに該当する機能です)。
モデル要素を構造体として分類し、躯体表示の「構造耐力要素の躯体のみ」オプションを使用して、これらの要素のみを表示できます。
「躯体表示」を参照してください。
構造プログラムを使用するパートナーとのコラボレーションでは、ArchiCADモデルをIFC形式にエクスポートできます。構造機能クラスにより「構造耐力要素」プロパティはエクスポートファイルの構造要素に自動的に追加されます。
「データをArchiCADからエクスポート」を参照してください。
•[位置]:デフォルトオプションは「未定義」です。オプションで、要素を建物の「エクステリア」または「インテリア」部分として定義できます。これはエネルギー分析アプリケーションとの連携作業を簡素化する場合に便利です。
[検索と選択]ダイアログボックスの条件を使用すると、この位置クラス別に要素を検索できます。
•[要素分類]:各ArchiCAD要素タイプは、IFCに対応するデフォルトタイプを備えます(ここでデフォルトの「ArchiCADタイプ」オプションを適用した場合に使用されます)。
他の全てのIFCタイプを要素に割り当てることができます。例えば、マップ先のIFC要素タイプに対応した専用のArchiCADツールがない場合に、割り当てることができます。
[検索と選択]ダイアログボックスの条件を使用すると、このIFC要素タイプクラス別に要素を検索できます。
•[DINクラス]:この値(領域A、B、C、または未定義)は、モルフ設定の[タグとカテゴリ]セクションで設定します。(ドイツ語圏で使用されている)Flachenberechnung(面積計算)アドオンを使用している場合に、モルフ設定でのみ使用可能です。
リノベーションコントロール
[リノベーションステータス]:このコントロールは選択した要素にのみ使用できます(デフォルト設定では、注記「パレットを使用してデフォルトを設定]は、リノベーションパレットを使用して全要素にデフォルトのリノベーションステータスを設定できることを示します)。
選択した要素に対して、このポップアップを使用してリノベーションステータス [既存]、[新設]、または[解体]を割り当てます。
[リノベーションフィルタで表示]:デフォルトでは、このオプションは、選択した要素に対して「全ての関連フィルタ」に設定されます。つまり、この要素は、リノベーションステータスと有効なリノベーションフィルタに従って、表示、非表示、または上書きで表示されます。ただし、選択した構造要素の表示を1つのリノベーションフィルタのみに制限できます。これを行うには、この[リノベーションフィルタで表示]コントロールを使用して1つの特定のリノベーションフィルタを選択します。結果として、この要素はそのリノベーションフィルタのみに表示されるようになります。
詳細は、「リノベーション」を参照してください。
IFC関連のコントロール
要素設定ダイアログボックスのこの部分には、選択したArchiCAD要素に割り当てられたIFCプロパティと要素タイププロパティが表示されます。これらのプロパティと属性割り当ては、ArchiCADモデルを他のアプリケーションとのデータ交換用に最適化するのに役立ちます。ArchiCADのIFC機能については、該当するセクションに記載されています。
「IFCの操作」を参照してください。
定義については、「IFC属性」を参照してください。
定義については、「IFC要素タイプ」を参照してください。