LightWorksレンダリングエンジンはArchiCADレンダリングインターフェイスに組み込まれており、ArchiCADビューとして発行できる高品質の画像を作成できます。LightWorksはレイトレーシング、ソフトシャドウ、反射機能、およびポリゴンシェーダ編集機能を備えますが、インターフェイスはArchiCADの固有の要素と互換性を持ちます。
LightWorksの画像例については、「外観LightWorksの例」および「内観LightWorksの例」を参照してください。
LightWorksの基本機能には、デフォルト設定と一緒に使用できる定義済みのシェーダが含まれます。詳細セットオプションでは、シェーダを編集したり、環境光を再現してレンダリング品質を強化できる特殊な光源オブジェクトを使用できます。
LightWorksの搭載によりArchiCADでレイトレーシングが行えるようになりました。レイトレーシングでは、シェーディングされる点から各光源に向かって光線をたどります。したがって、レイトレーシングは光源からの直線の視野が有るか無いかに関わらず機能します。これにより、表面の点が光源に照らされているか、あるいは影になっているかを定義することが可能です。
LightWorksを使用する簡単な方法は、ArchiCADプロジェクトを開き、[ドキュメント]→[レンダリング]→[レンダリング設定]ダイアログボックスで使用するレンダリングエンジンにLightWorksを指定することです。LightWorksエンジンは、ArchiCADにより作成されたモデルを解析し、透過、放射、反射、および鏡面の値を独自の形式に変換します。次の画像は、インターナルレンダリングエンジンによるものです。
LightWorksでレンダリングした同じ画像を以下に示します。レイトレーシングのおかげで、このレンダリングではガラス表面に反射があり、影の描写にも優れています。
LightWorksを使用する場合、3Dモデル構築後の一般的な手順は、材質の定義、材質と連携するシェーダのロードおよび修正です。この手順には、[オプション]→[属性設定]→[材質]ダイアログボックスの[Lightworksシェーダ設定]パネルを使用します。
詳細は、「LightWorksシェーダ設定」を参照してください。
定義済みシェーダを格納したアーカイブファイルも用意されています。ほとんどの場合、定義済みシェーダから目的のシェーダが見つかるでしょう。
LightWorksシェーダは、ArchiCADインターナルレンダリングエンジンで使用されるようなテクスチャを持つことができます。別の機能として、パラメータセットによってパターンを定義する、いわゆる「プロシージャル」シェーダを使用できます。
•画像によるのシェーダは、表面に同じパターンが繰り返されるタイル化を簡単に行いますが、拡大表示では明瞭さを失うことがあり、しかも大量のメモリを使用します。
•LightWorksのプロシージャルシェーダは、タイル化を行わないで表面の各点で固有の表示をするため、メモリの使用効率が向上します。また、パラメータが調整できるため柔軟性も向上します。
ArchiCAD8.1以前で作成された旧プロジェクトのユーザーへの重要な注記:ArchiCADの全ての材質には反射の値が定義されていますが、以前のバージョンのレンダリングエンジンはこの値を使用していませんでした。LightWorksはこの値を使用するため、値が調整されていない場合に予期せぬ結果が生じる可能性があります。例えば、コンクリートの材質の周囲に多量の拡散光が見られる場合があります。これは環境、拡散、および光沢の値から生じます。このような場合は、目的の結果が得られるまで値を調整します。
また、ArchiCADの材質には、LightWorksシェーダ(実質上はテクスチャ)に加えてテクスチャを割り当てることができます。ArchiCADテクスチャは、3DエンジンとしてOpenGLを使用している時には3Dウィンドウに、ArchiCADインターナルエンジンまたはZ-bufferエンジンを使用している時にはレンダリングウィンドウに表示されます。ただし、3DウィンドウでOpenGLを使用する場合と、レンダリングウィンドウでLightWorksレンダリングエンジンを使用する場合は、テクスチャの表示が完全に異なるため、誤認する原因となる場合があります。LightWorksを使用してレンダリングを作成する場合は、2つのソリューションがあります。1番目は、3DでOpenGLエンジンを使用しないことです。これによってレンダリングの表示に関し誤解することがなくなります。2番目は、LightWorksシェーダが割り当てられている材質からArchiCADテクスチャを削除することです。これにより、OpenGLエンジンを使用しても材質がテクスチャを3Dで表示しなくなるため、誤解を招くようなプレビュー画像を回避できます。